2015年
2月
21日
土
聖書の学びと祈り会。水曜の夜と木曜日の昼過ぎにある。
レントに入って二日目の木曜日の昼過ぎ。
Iさんと二人で始めるかなぁと思っていたとき、玄関先にご婦人の姿が見えた。
「しばらくお休みします」、という連絡を、クリスマスのあとだっただろうか、メールでくださっていたM子さんだった。
嬉しいじゃないか。
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ヨハネによる福音書14章15節以下を三人で読んだ。
ひととおりの解説をし、自分でも、あたらしい発見もあって、いささかの充実感というのか、いい時間だったなぁという満足感を覚えていた。
「わたしからは以上ですが、きょうの話に関係なくても構わないですから、何か聞いてみたいこと、感想があったらどうぞ。答えられないこともあるかも知れないけれど・・・」とわたし。
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この日の主題は「聖霊」だと思ったので、ヨハネ20章の、鍵が厳重に掛けられた部屋に、復活のイエスが顕れ、「あなたがたに平和を」「聖霊を受けよ」と言われたこと。あるいは、使徒言行録2章の聖霊降臨の箇所などにも触れた。
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少しの間があったのちに、M子さんが言った。
「あのー、トンチンカンなこと、聞いてもいいですか。(イエスさまは)死ななきゃならなかったんですか? 死なないで、という方法があったんじゃないですか」
わたしは、この質問をしてくれて本当によかったなぁと思った。
詳細には記さないけれど、「その質問、本当にど真ん中のたいせつな問い掛けなんですよ」という意味のことを伝えた。
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イエスがキリストであるがゆえに、十字架の上で死ぬこと。
ヨハネでは、19章28節で「渇く」、30節で「成就した」と語られたことが記録されている。
つたない解説だけど、それしかないから、必然だったのだということを含めてお話しさせて頂いた。
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とんちんかんだったり、脱線だったり、脇道にそれたり。
隙間があるところに何かが起こる。
真実に出会っていくために必要な道は、思いがけない形で見えて来ることがある。
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まだ、教会にお出でになり始めて間もないM子さんの問いは、幼子のような質問だからこそ、ど真ん中を突いてくれるものだった。
受難節・レント二日目にふさわしい分かち合いの時となっていたのだ。
そうか、聖霊は確かに働いて、その場に風を吹かせて下さったのだと、わたしは今気がついた。
神さまありがとうございます。end
2015年
2月
17日
火
〇こんぶ通信 7号
稚内教会による福音物語 最終号
『 僕たちは独りじゃない ~ We are not alone!~ 』 牧師 : 森 言一郎
*こんぶ牧師 3月末で退任のお知らせ付き
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「こんぶ水、うちでも作り始めましたよ、森先生」。
そんな言葉を最近たびたび耳にするようになりました。
「こんぶ水」を使いだすと「何だか今日はおいしいねぇ」の顔を見合わせるような笑顔が確実に広がります。嬉しいかぎりです。
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稚内教会がお届けする利尻昆布。
この「こんぶちゃん」が最大の力を発揮するのは、やはり利尻昆布10㌘を準備し、〈つま楊枝くらい〉の大きさにハサミで切り、小さなポットに約一㍑の水を注いで冷蔵庫で一晩つけて作る「こんぶ水」だと確信しています。
この方法、昆布は二度迄使えますし二週間は保存が出来ます。ついでに前号に続いてもう一度。
昆布が硬くて切りにくい時はドライヤー等で少し温めて下さい。
そうすれば簡単に切れるのです。これよりも効率的かつ経済的においしい出汁を作る方法を
編み出した方が居られましたら、ぜひともご連絡を!
我らこんぶ委員会、各地の教会やご家庭に、福音として広める務めを果たします。
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「昆布を使ってお米を炊くなんて、おめでたい日のお寿司の時くらいしかなかった」という方もきっと居られると思います。
でもちょっとだけ考えてみました。
何によって作られたのかわからないうま味を出すと言われる調味料。
あるいは、カロリーや塩分もハッキリしない、台所のあれやこれやと比較して、だんぜん健康に良く、和洋中どんなお料理にも見事に寄り添ってくれるこんぶ水。
こんな存在って、他にはないと思います。そこに少しだけコストをかけることは、食の安全への関心が高まっている現代だからこそ選びたい食材ではないでしょうか。
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最終号と心に定めて『こんぶ通信7号』を書くためにわたくしがパソコンに向かったのは1月末の事。
キーボードを打ち出して間もなく、目頭が熱くなりました。
実はわたくし、一心同体と考えている妻の健康回復を第一に願っての決断をし、教会の方々にも了解頂き、3月末をもって稚内から旅立つことが決まりました。
無我夢中で取り組んで来た利尻昆布バザー。その恵みの奥深さは測り知れません。
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利尻昆布バザーを始める前、そして始まってからも市内のお土産物屋さんの店頭にひそかに出向き、市場調査の真似事をしたこともあります。
教会の皆さんで利尻昆布と相まみえながら、時に大笑い、時に肩こりを感じながら作業をしたものです。
最近は作業効率と集中力が相当に高まり、一回3時間弱の作業で500袋を越える袋詰めが出来ることもあります。誤作動も減ったかも知れません!
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果たしてこの取り組み。教会の伝道や宣教とどんなふうに結び付くのだろう、という不安がかすめたこともありました。
いつしか『週報』だけでなく、観光案内パンフ類も段ボールに入れるようになりました。
野菜を日本各地にご紹介している同じ北海教区・島松伝道所の辻中牧師ご夫妻と「なーにやってんだろうなぁ、って時々思うことありますよね」と顔を見合わせ、深くうなずき合うことも。
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昨年夏(2014年)、東京都心にある教会をお訪ねし利尻昆布バザーにまつわる近況を報告した時のことです。
先輩牧師がポツリと言われました。
「こういうのが伝道っていうんだろうなぁ」と。
「こういうの」という言葉の奥にあるものを、敢えて確かめたわけではありません。
でも「こういうの」の周辺に在るあれやこれやが、不思議にも互いを力づけ、結び合わせてくれる事を深く感じるこの頃です。
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『わかめ通信』面白いね、なんて声も時に聞こえて来た『こんぶ通信』。この7号で幕を降ろします。
利尻昆布を通じて、東西南北、レフトもライトも、海をも越え、隣人となるきっかけを与えて下さった神さま、そして、お目にかかったこともないのに、あたたかいお心をお送り続けて下さった皆さまに心から「ありがとうございました」を申し上げます。
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あっ、さいごに「業務連絡、業務連絡」。
牧師の森が利尻昆布の受注と発送を責任をもって担当できますのは、2015年3月5日(木)迄の予定です。
それから先のご注文は原則、「ファクシミリ」か「ハガキ」で、しかも〈発送はしばらく先になります〉ということが、当分の間、続くかも知れません。
もしもお急ぎでしたら、ご注文を取りまとめて頂ければ幸いです。ご連絡、早いほど助かります。
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最北の地にある稚内教会の利尻昆布バザーを通じての「Mission・ミッション」。
末永く続き、根付いて行きますよう、ご声援これからもどうぞよろしくお願い致します。
業務連絡終了です。
皆さまお元気で。完
2015年
2月
07日
土
どこかで見たことがある名前。でも、直ぐには思い出せない方から小さな封筒が届いた。DVDも一緒に入れられていた。
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稚内教会 森言一郎先生
稚内教会の皆様、寒中お見舞い申し上げます。
昨年10月12日、日本最北端の厳しい地で日本一暖かいウエブサイトを運営される貴教会の主日礼拝に出席させていただきありがとうございました。暖かく迎えていただき感謝しております。
とあった。
手紙を読み始めて、さまざまな記憶が鮮明によみがえる。ご夫妻の姿が立ち上がってきた。
礼拝の時のご挨拶の言葉も明確に覚えていた。
奥さまは「きょうの説教は、わたしたちのために語られたもの・・・」と、創世記40章からの『 夢の解き明かしは神が 』を聴いての感想を、嬉しそうに表現してくださった。
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また、御主人は教会ホームページのトップにある言葉に注目してくださったご挨拶を下さった。「他では見たことがありません」と言われたように思う。
稚内教会へようこそ♬
あなたがほっとできる居場所があって
生きる喜びを見いだせる教会
だれもが安心して集い
うたい 祈り
「み言葉」と「神さまからの息」によって
癒やしと和解が与えられ ゆるされた人として
互いに 手をさし伸べ
ありがとう ゴメンなさいって言える
そんな私たちでありたい
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さらに御主人は、所属されている教会の牧師交替が予定されていることを、ひと言ふたこと口にされ、悩みながらの北海道の旅を続けておられる様子がこちらにも伝わって来た。
その後、道は拓かれたのだろうか。
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偶然(神さまの摂理で、と言うべきか)、10月19日(日)、わたしが交換講壇で旭川星光伝道所をその日の朝、そして午後は、美馬牛福音伝道所にて奉仕したその日、同じ空をながめながら、感動し、写真を撮って居られたことを手紙で教えて下さった。
教会HPのBlogをご覧くださっていたのだろう。
うれしいことに、こう記してくださった。
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森先生が10月19日交換講壇で美馬牛福音伝道所に行かれたそうですが、私達もこの日は美瑛・富良野を回っていました。
素晴らしい好天下に撮影した美瑛・富良野の風景、三浦綾子の詩、旭川の屯田兵村記念館、倉本聰の世界等370枚を取り込み、さだまさしの「北の国から」の音楽をBGMとした手製DVD「晩秋の北海道」を郵便局より別荘させていただきました。
ご覧頂ければ幸いです。
厳しい寒さが続きます、皆様お身体ご自愛ください!
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何ともあたたかな励ましと分かち合いだろう。「日本一暖かいウエブサイト」と言ってくださったことも素直に喜びたい。
以前も記したが、誉めてくださること、大きな力になる。
ちいさな努力が実を結んだような、静かに喜びがこみ上げてくる。そんな日だった。
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Hさんご夫妻、本当にありがとうございました!
「晩秋の北海道」のDVDも見事でした。
わたしもその日に撮った、美馬牛福音伝道所の写真を、きょうのBlogに添えよう。
あの日は、日曜日の中でも忘れられない、本当に美しい一日だった。北海道に暮らす幸せ堪能した、そんな日曜日だった。end