2015年11月2日(火) № 207 『 増補改訂版 旭東教会 牧師室便り 6号 』

群馬県から「冬桜」が教会から30分の黒井山にBEING。群馬県南部鬼石町を流れる神流(かんな)川の支流からの移植だそうだ。確かにこの日は春の陽気。
群馬県から「冬桜」が教会から30分の黒井山にBEING。群馬県南部鬼石町を流れる神流(かんな)川の支流からの移植だそうだ。確かにこの日は春の陽気。

※かなーり長いので、お忙しい方、お疲れの方はいずれまたの機会がよろしいかもです。

 

親ばかのような話をまず一つ。

 

教会表通りの掲示板のリフレッシュが済んで以来、車で教会に帰ってくるのが楽しみだ。

 

というのも、毛筆による《礼拝・説教案内》を新たに掲示するようになったからなのだ。

 

外から帰ってきて掲示板の前を徹と、まずそこに目がいく。馬鹿だなぁと思う。

 

3人の方たちがローテーションを組み、張り切ってご奉仕されていることは本当に目に見えないことだけれどこんな嬉しいことはない。

 

「文字は人なり」というのは本当で、そんなことを思いながら看板をみていると味わい深いものがある。

 

ましてや通りがかりの方が立ち止まる姿はさらに嬉しい。

 

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実は、《礼拝・説教案内》の《写真版》も撮ってホームページ《今週の3枚!》という欄に掲示している。

 

この《写真版 礼拝・説教案内》が“very good"だなぁと我ながら思っているから重ね重ね馬鹿だなと思う。

 

毛筆の写真には力がある。HP内の案内にせよ、週報の案内せよこんな力はない。

 

もしかして、こういう仕方で毎週掲示していくのは日本中の教会でも、いや、世界中でも画期的!なことかなと思ってしまう。

 

どうだろう。

 

最近では『たんす預金は最善か』とか『旅の始まり』などと筆で書かれたものがどーんと写っていたが、全くもって迫力が違う。

 

おっと、申し忘れていたけれど、毎週の「礼拝堂の献花」の写真も4月以来、ホームページの《み言葉"余滴"》のページに掲げている。こちらもまた楽しみなので、お知りおき頂ければ幸いだ。

 

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思い込みや先入観はいかん、と反省していることがある。

 

10月27日(火)の午後に東中国教区が開催した「教師と信徒の合同研修会」に参加した時のことだ。

 

会場の岡山教会4階。参加者一同が心も体も軽くなり、しかも伝道に燃えてくるような講演会となった。

 

お話は金城学院大学の深井智朗先生、51歳。これまで面識も無く、滝野川教会の牧師で聖学院でも教鞭をとっていた、ということは知ってはいたけれどそれ以上の情報はなかった。

 

51歳と言えば、わたしと年代はかなり近い。そして、略歴にドイツ留学の哲学博士とくれば、堅くて難しくて眠くなるに違いないと思い込んでしまう。講演が始まるまで、そうだと決めつけていた。

 

ところが、本当に全く違った。よく笑ったし教えられる事ばかりだった。たぶん幾人もの牧師仲間たちも予想外の出来事と感じたのではないだろうか。

 

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切り口、語り口ともに素晴らしかったが、ユーモアに満ちていて爽やか。教えられた。

 

近年稀にみるとまで言うとオーバーだが、感じること、心に届く言葉が本当に多かった。机の上の学問だけで無く、生身の人間との出会いや経験に対する感性が柔らか。

 

旭東教会のみんなを無理してでも連れて行けばよかったと悔やまれる。

 

要するに、恥ずかしいことに、わたしは出身校や経歴から身勝手な人間像を思い描いてレッテル張りをしていたのだった。

 

休憩中、深井先生に恥も携えてご挨拶に伺った。やっぱり、人間出会ってみなければ分からないものだと思う。お招きを推薦したのは玉野教会のY牧師と聴いていた。本当にありがとう。

 

わたし、これを何かの徴として悔い改める。

 

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少し前のこと、関東方面にお住まいのクリスチャンのKさんという方から電話があった。

 

旭東教会のホームページをじっくりとご覧になった上で「教会を訪ねてお話をしたいのです」と言われ、本当にお出でくださった。平日のことだ。

 

Hさん「家族の理解を得られたら岡山市に引っ越したい気持ちがあるので、一度会ってお話がしたかった」と仰った。

 

可能ならば旭東教会が立つこの辺りは本当に暮らしやすいし、医療も充実しているし、海も川も山も近く、程ほどの田舎具合がまた素晴らしいですから、ぜひ、お出で下さいと伝えた。

 

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驚いたことがある。

 

Hさんは教会探しの判断の一つとして「旭東教会のホームページの写真に、ご高齢の方が多くて安心したから来てみました」と言われたのだった。

 

この言葉、実に思いも寄らないものだった。「旭東教会にも若い力は満ちてますよ!」と発信したいと思ったことはあっても、ご高齢の方が多いことの良さを自慢しようとしたことは一度も無かったからだ。

 

もちろん幼子から働き盛り、子育て中の皆さん、さらにはご高齢の方までバランスの良い会員構成は望ましいに違いない。

 

しかし、日本中が高齢社会に突入している中、そうはいかないのが現実だ。

 

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それでもわたしは、着任最初の日曜日の愛餐会で「会員の平均年齢67歳を維持したい」と語ったことを明確に記憶している。

 

教会の皆さんがお元気で、メンバーが替わらなければ毎年1歳ずつ平均年齢は上がることになる。

 

それにストップを掛けようというわけだ。つまり67歳を維持するとはそれなりの努力が必要になる。

 

それにしてもホームページがこのような形で役立っていることが分かって嬉しい。

 

この『牧師室便り』(教会で月に一度印刷配布・HP版は増補改訂している)は、普段お目に掛かれない方たちのことをまず心に留めながら記しているが、情報の発信は思い掛けない形で届くのもの。あれこれ考えさせられた。

 

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瀬戸内海式季候という言葉が正しいのかどうか自信はないが、この1ヶ月、陽射しが穏やかで嬉しくなる。

 

光明園家族教会からの帰り道に見つけた「道の駅・黒井山グリーンパーク」にある農山村振興交流館の売店で見つけた秋の味覚、小振りなみかんの美味しさにびっくりだった!

 

これまでもおいしいみかんは食べてきたつもりだが、うーん、この値段でしかも食べやすさなど考えると他に思いつかない。

 

なにしろ、お値打ち価格、というか格安だった。ワックスもかからず、表面の皮は少し美しさに欠けるものもあるが全く問題ない。

 

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後日、同じ場所を訪ねてみると何と冬桜が咲いてるではないか。

 

そんなことを、とある方にお伝えすると、「主人とよく行きましたよ。景色よし、食べ物よし、リフレッシュに最適」との応答。本当にそう感じる空間だ。

 

それから、邑久方面の黄金色の稲穂にも心和む秋だ。

 

小学生の頃、ランドセルを揺らしながら畦道を突っ走って家に帰っていたわたし。

 

当然ながら懐かしさを感じる。

 

妻の美樹さんが「お米畑がきれいやねぇ」と言ったのには思わず吹き出した。

 

だが、もしかすると、幼稚園児や保育園児も同じことを言うかも知れない。

 

心清き人の名言かもと思い直している(笑)。いや迷言か。

 

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一年前の今頃、教会の皆はどんな日々を送っていたのだろう。

 

前任者ご夫妻の転任が決定したものの、先行き不透明で不安が大きかったのか、それとも神さまへの強い信頼があったか。

 

わたしと妻はと言えば旭東教会での暮らしをこれっぽっちも予想していなかった。

 

何しろ、人生の中に〈岡山〉という地は山陽新幹線が岡山止まりの頃に心に残っていただけで、事実上、何も知らないに等しかったのだ。

 

それどころか、招聘決定後も、妻とスーパーに出かけて空を名場目ながら、頬をつねることがあった位なのだ。

 

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アドヴェントも近い。

 

じっくりとクリスマスの備えを始めよう。

 

毎年と同じようでありながら、新しいクリスマスを一緒に迎えたい。end

 

 

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