2013年12月19(木)№99 『 増補改訂版 牧師室便り No.21 』(12/15 発行分)

 

以下、2013年12月15日 牧師室便り №21 の増補改訂版です。

 

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 何やら我々の暮らしに暗雲を呼び寄せたとしか思えない「特定秘密保護法」。突き詰めて考えれば、有権者の責任。それだけに複雑な気持ちだ。

 

参議院で可決した翌日の12月7日(土)。

 

『北海道新聞』はいつもと違う誌面構成だった。なんと「社説」が一面に置かれているではないか。こんな誌面、普段はないこと。つい先頃、その日の全国の新聞は、社説でどのように扱ったかのか、の一覧を見た。

 

全国販売部数一の読売と、産経は明らかな賛成の論調だという。それを読んだ読者はどう受けとめているのか。気になる。

 

北海道新聞の扱い方にみるように、今、我々の暮らす日本では、普通ではないことが起こっていることは明らかだろう。

 

そのことに対するマスメディアの明確な怒りの「否」の表明です。地元『日刊宗谷』でも、採決のだいぶ前の社説で「反対」が掲げられていた。

 

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詳細を語ることはよしておくが、「幸いなるかな 平和をつくり出す者」というお言葉をイエスから語りかけられ、そのことばに従おうとする者として、自分自身の責任ある生き方を選び取る上でも、今一度考えさせられる新聞の態度表明だった。

 

ほぼ時を同じくして、稚内市内の有志の方たちと、平和憲法を守り、平和について考える自主的な学習会に参加し始めまた。

 

様々な分野で活動して来たであろう“骨のある優しさ”がある方たちとの出会いが与えられたと感じた。今、そして、これまでの戦いについて自己紹介の時にお話し下さったの聴いていて感じたことだ。

 

一人のキリスト者として心引き締めなければならない時代に生きていることを思う。日本基督教団の消し去ることのできない過去が戦中にあったことを勉強会では紹介し、自分も、そこに連なる者として罪責の自覚について簡潔に挨拶した。

 

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久しぶりに旭川での会議に出席。日曜日の会議はふつう名寄の道北センターだが、今回は、諸々の事情で旭川開催となった。

 

先般の自損事故を踏まえ(保険に入っていたからよかったが、50万円を超える修理代だった)、雪道の危険を避けて、安全第一でJRを使って旭川に向かった。12月8日(日)午後のこと。

 

教会の皆さんは、昆布の袋詰めをしている日だった。

 

この数ヶ月私たち道民のみならず、心を痛めてきたJR北海道のさまざまな事故関連の影響で、宗谷本線の昼間の特急サロベツ号は運休中。代わりに臨時快速列車が準備されているが、旭川までは4時間掛かる。

 

「なーんも、まぁ、大して影響ないだろう」と思ったのも束の間、二両編成で旭川に向かう快速列車は快適では無いことに気が付いた。そして、あれこれと寂しさを感じる時間となったのだった。

 

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二両のうちの一両は世に「お座敷列車」と呼ばれる車両。最初、それに乗り込んだが、背もたれのシッカリしていない座椅子は悲しいかな30分も我慢できない。おまけに車両の温度調整も最悪に暑い。

 

これが本当のサービス?と疑問符だった。座椅子はこれ以上お安いものはありませんという程度の、安っぽいもの。本当に残念だった。

 

とてもではないが、旭川までは耐えられないと悟った。さっそく移動したもう一両は日本各地で見られる鈍行用のトイレ付きの古ーい車両だった。

 

旭川豊岡教会で行われる北海教区の年頭修養会の準備会議が18時~23時という設定。

そのため「各自食事を済ませて来てください」という連絡が入っていた。

 

妻に持たせてもらった弁当を、お隣のお姉さんの視線を感じながら、膝の上に広げようにも、テーブルがあるわけではない。やはりかなり不便だ。

 

「JR北海道さん、何としても頑張って下さい」と利用してみて思った次第である。幹部社員の方に利用してみて頂かないと分からないだろうと思った。

 

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年頭修養会準備会議。遅くに始まるのは、仲間たちが私の到着を待ってくれていたからだった。

 

1月13日~14日に掛けて、450名を超える人たちをほぼ貸し切り状態でホテルに迎える会。これを切り盛りするには、相当周到な準備が必要である。司会担当の先生は、時にきびしい言葉を繰り出しながら導いていかれる。

 

15名程の夜の準備会の参加者のうち信徒の方が半数以上で、わたしからみると本当に頼もしい限りだった。参加していて素晴しい方たちが力を合わせる様子に触れられて大いに励まされる。

 

本当の意味で、豊かな会となることを心から祈っている。講師の金香百合さんは、10年以上前に、研修会でお目に掛かり、私からすると、かなりの衝撃を受けた方。

お招きしましょう、と強く勧めたのはこの私で、再会を楽しみにしている。

 

北海道の真冬に開催される年修の最大の敵は天候。これを無事に乗り切れるかどうか、今も主催者のわたしたち、あれこれと心配している。

 

お招きする講師を大阪と東京から無事に旭川に入れること。遠くからの参加の方も交通機関が、雪で通行止めや運休にならないように願うばかりだ。

 

私は閉会礼拝説教を担当する。

 

早めに求められた説教の題は『利尻昆布10㌘の重さ』。果たしてどんな風に語れるかだろうか。黙想を深め始めている。

 

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車の運転で早々に事故を起こしたこともあり、これまで以上に「急」の付く運転を無くすように注意している。

 

旭川で乗車したTaxiの運転手さんの言葉は、なるほどと思わされた。

 

「一般の方たちは冬の道路を甘く見ていることがあります。通勤の決まり切った場所だけ走っているのと、求められればどこへでも行く私たちとは注意の仕方が違います」と教えて下さったのだ。聞けてよかった言葉だと思う。

 

実際、すこしなめていたところがあるな、と今になって思うのだ。

 

久しぶりに利用したJR北海道の宗谷本線。稚内から旭川まで、地図を見ながら数えてみると多分50の駅があるはず。

 

以前は車窓から目に入ってくる風景を見ても、一体どこに居るのか、ほぼ見当もつかず、《逆・おのぼりさん》状態だった。

 

しかし2年近くを経て列車に乗っていると変化というか、慣れを感じた。景色を見ていて、あー、だいたいこのあたりは・・・というのがわかり始めたことに気づいた。

 

少しばかり、道北・宗谷地方の牧師になってきたかなぁ、という感じがしてうれしかった。

 

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間もなく2013年も幕。来る年2014年も一所懸命に皆さんと共に仕えていきたいと思う。ひとりで出来ることは実に限られている。だからこそ、皆さんと、ということになると思う。

 

振り返って見ると、とりわけ、春から《利尻昆布バザー》の取り組みを始められたのは、神さまのご計画だったと感じる。いろんな助け手が与えられ、知恵が与えられ、何とか形になってきているのだから実に不思議なのだ。

 

だって頓挫してもまったくおかしくない企画だった、と冷静に考えるとわかるのだ。

 

神さまはこれをやんなさい、と後押しされていると思う。だからこそ、これからがとても楽しみであります。応援、どうぞよろしくお願いいたします。end

 

 

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