サハリン館での歌と踊り、2月28日迄なのでもう一度、あるいは、二度出かけてみようと妻と話をしている。ブログにアップする楽しみもあって、初心者向けのデジタル一眼レフカメラを抱えていくのだが、写したものを家で確かめてみて、あることに気が付き、ちいさな感動を覚えている。
その感動とは、かわいらしい女性ダンサーの「瞳」だ。Nikonのお客さま相談センターに電話を入れて、一回目にことごとく失敗してしまった、激しい動きのある被写体の時の写真の撮り方を学習。そんでもって、二度目にサハリン館で、シャッタースピードの調整をしてから、再度撮影してみた。
男性ダンサーとの比較でも明らかだったのだが、彼女は、ほとんど目をつぶっていない。幼い頃からダンスを勉強してきた方、ということがチラシに記されていた。サハリンで、あるいは、ロシアの中でどれくらいのレベルにあるのかなんて分からないけれど、他に較べるものをもっていないわたしからすれば、十分感動ものだった。
カメラに収まっている彼女の瞳は、ほぼ完璧に近いくらいに開かれている。一緒に舞台に上がっている男性のダンサーも、踊りは素晴らしいものだった。ただ、その場に居る限りは気付かないけれど、シャッターを押して記録されている多くの写真で、彼は目をつぶってしまっているか、うつむき加減になっているのだった。
ところが、彼女はと言うと、ほんの少しばかりあごをあげ気味に保ち、カメラ目線を維持している。それになぜだか、彼女だけはフラッシュをたいても“赤目”ではない。偶然なのだろうか。
舞台に立つようなプロだったら、目をつぶらないことなんて当たり前なのかも知れない。しかし、そういうことを知らなかったわたしからすると、うーんこれがプロなのだな、という感動になる。
プロの職人芸とは実にこういうところにもあるのではないか。しかも、日本の北端の小さなちいさな舞台でも、彼女は最高の踊りを披露してくれているのだと思うと嬉しくなる。
これはもちろんわたしの牧師としての働きにもどこかで通じていることではないか、と感じる。なんだかたいせつなことを教えられたと感謝している。“デジイチ”でなければ分からないことだったので、それも良かったかなと思う。end