4月の着任時、稚内教会ではわたしたち夫婦が暮らすことになっていた牧師館の工事を突貫工事でして迎えて下さった。稚内教会の牧師館は教会の前のバス通りを挟んで向かいにある。三角屋根で壁には十字架があって「ここは教会の建物ですよ」と証してくれているのが嬉しい。
とりわけ、前任の柳幸三郎牧師ご夫妻のご配慮もあって、早めに空き家にして下さったことで工事は進めやすかったようだ。ただ、今年の稚内は大雪に見舞われたため、三月末頃はまだ外回りの工事は手を付けられなかったとのことで、天気のよい日が続くだろうという9月に入ってから、そして、資金の準備のメドがついてから、第二次の工事を始めることになっている。
今日は、夕方、もうすっかり顔見知りになっている大工のNさん、設備工事のKさん、さらに、電気工事のOさん、そして、教会役員のKさんも来てくださって、あれこれと相談してくださった。中心になって仕事をしてくださる大工のNさんは、帰り際に「よーし、やっかなぁ」と声を出して、やる気になって居られる様子。嬉しい。
私は、いわゆる職人さんたちの仕事に触れられるのをいつも楽しみにしている。おそらくそれは、イエスさまが大工だったことと結びついているのだと思う。そして、職人気質・プロフェッショナルの心意気がとても素晴らしいことだと思うのだ。ある時に(少し先輩づらして)夏期伝道実習に来てくれていた後輩の神学生に「プロの牧師であることを大切に」のようなことを話したことがある。果たして、自分がどれほどそうであるのかをわきまえずに・・・。いやはや恥ずかしい。しかし、そのような心意気は失わないように、という気持ちは心の片隅で大切にしていたいとも思う。
まだ、牧師館の改修工事をして下さる大工さんに、「イエスは、大工だったんですよ」と話していない。機会を見て伝えなければと思う。さて、いつ伝道のチャンスは訪れるだろうか。